2007年 一覧

会津こてんこ終了。

会場に足を運んで下さった皆様、ほんとうにありがとうございました!
8日に個展が無事終了し、今日会津より作品が帰ってきました。
といっても本当に帰って来たのは『ちんぷんとかんぷん』のみで、
その他はこれから手直しなどをして、買って下さった方のもとへ
順次発送したり、お届けに上がろうと思っています。(今しばらくお待ちくださいませ。)
この会津での個展は、作家として色々な意味で転機になりました。
6月から続いたネットでの出来事や、NHKでの放送などを通して、
今まででは考えられない様な沢山の方にテイクジーの存在を知っていただき、
多様な方面からの個展や仕事、取材などの依頼を受けました。
だだそれはメールや電話でのことが多かったので、
実感が少ないというか、ほんとうに自分のこと?といった感じでした。
そんな中での今回の個展、地方であり、縁もゆかりも無い場所の会津、
お話を頂いたときはお客さんを呼べる自信がなく、
大丈夫なのだろうかと不安を感じましたが、
フタを開けてみたら、ビックリ!な結果となりました。
初日から沢山の方が会場に足を運んで下さって、
「楽しみにしていました。」と声をかけて下さいました。
会津の人はもちろん、福島の各地、東北や関東などからも来てくれたのは嬉しかったです。
驚くことに、なかには名古屋から飛行機に乗ってきて下さった方もいました。
さらに最後の連休には長崎から、お子さん4人を連れたご家族も来て下さったとか。
作品づくりを通して、一生出会うことのなかった人たちと出会う。
この「出会い」こそが作家活動における何よりの「価値」なのだと思います。
作家を作家にしてくれるのは何なのだろう?、ふと不思議に思うことがあります。
免許や資格があるわけではないので、
基本的には「ぼくは今日から作家です!」と言えばいいわけですが、
実際には作品が上手いとか、売れるとか、賞だとか、いろいろあるわけです。
何を重要視するかは作家それぞれの考えですが、
ぼくは「出会い」によって作家になるのだと考えています。
自分を応援してくれる人とどれだけ出会うことができたか、
その一人一人がぼくを作家にしてくれているのだと思うからです。
自分の作品を間にして、全く知らなかった人と出会い、共感できる何かを話す。
なんとも贅沢な時間じゃないかと思います。
いくらお金を払っても得られない大切な価値を、
ぼくはここ『こてんこ てん展』に見いだしたい。
作品を生み出す苦しさも、明日の見えない日々も、この瞬間で報われるのだから。
ある方と会場で色々とお話をする中で、心に残った言葉がありました。
ぼくが迷っていることを察して下さって「自分で決めたことなら後悔はしないはず!」
と自分の経験と照らし合わせながら話してくれました。
なぜだか気持ちがスッと楽になった気がしたのです。
と言うのも、最近のテイクジーは海外での個展や、おもちゃ会社との提携など、
今まで考えていた規模とは違う世界がすぐそこにあったりする。
でも何かが違うような感じがします。
個展初日の夜に1人で思ったことは、
ぼくはまだ自分で握手できる範囲で仕事がしていたい、
出会いを大切にしたいということでした。
もしかしたらチャンスを見逃すことになるかもしれないけど、それもよしだと。
求められているコトにほとんど答えることのできない自分がとても歯がゆい。
ぼくにできることって、ほんとまだまだ小さいです。
かといって一朝一夕にどうにかなるわけじゃない。
だからこれからも一つ一つの仕事を丁寧に積み上げて行くことと、
無駄なものをつくらないこと、ただこれを続けて行こうと思います。
そのなかでよりよい作品ができるよう努めて参りますので、
テイクジー・トイズ中川岳二の活動を見守っていて下さい。
どうぞ応援よろしくお願いいたします!

コメントをどうぞ

あと3日。


こてんこ てん展in会津も残すところ、あと3日となりました。
地元新聞でカラーで取り上げていただいたことなどもあり、
ほんとうに沢山のお客さまにお越しいただいているとのこと、
嬉しいかぎりです。
前々回のブログで作品を追加で送ったと書いたのですが、
送った次の日には全て売れてしまったとのことで、
また改めて追加で送りましたが、
最後の3連休を待たずしてほぼ完売とのことです・・・嬉しい悲鳴です。
遠方からお出かけ頂いているお客さまもいるにもかかわらず、
作品を買えない状況になってしまい、申し訳ありません。
ただ売れている作品に関しても展示は最後までしてありますので、
ご理解の上、ご来場下されば嬉しいです。
少しですが残っている作品もありますので、
詳しくはアルテマイスターにお問い合わせください。
このように作品を沢山ご購入頂けることは、ほんとうに予想外で驚くばかりです。
作品を買って頂いたことばかりでなく、
作品を多くの方に見て頂けたことや、感想を聞けたことなど、
作家を続けていく上でとても自信になっております。
皆様に感謝いたします。
そしてこの連休でご予定くださっていた方には、申し訳ありませんでした。
作品づくりには長い時間を要しますので、
今後この規模の作品展を開くには、だいぶ先のこととなってしまうと思います。
私の作品を直に見てみたいと思って下さる方がいたなら、
ぜひこの連休にお出かけ頂ければと思います。
会津は観光名所がギュッと凝縮された楽しい町です。
ぼくは2時間位でザッと回りました。

鶴ケ城です、城はいいです。

左は飯盛山、歴史的悲しき勘違いの場所。
この遠くを眺める少年が気づかなければ・・・いや、少年達の純粋さに涙。
残っている小さな作品はオチムシャだけなのですが、
オチムシャだけに今回も落ち延びそうな予感、
白虎隊のような潔さを学ばせたいところです。
右はさざえ堂、行った人しか分からないミラクル体験!?ができます。

右がオチムシャ、落武者狩りにあい鎧を脱がされているところで目が覚め、
一目散に逃げ出したため、鎧にフンドシという
アバンギャルド(最後尾で逃げ回っていたにもかかわらず)なスタイルをしています。
そんな切羽詰まった状況とは思えない間抜けな顔が問題か?

電車でお越しの方はあかべこ号がぜったいお勧め!
カッコイイし乗り心地もグー、撮り鉄・乗り鉄の方はぜひ。

コメントをどうぞ

ハラソとギャーテ


今回アルテマイスターでの個展が決まり、
仏壇の老舗のメーカーだと聞いた時、
ふと浮んだイメージが仏具の「りん」(チーンって鳴らすアレ)を
乗り物にして飛んでいるロボットでした。
仏壇屋さんはなんとなく固いイメージがあり、
ちょっとふざけちゃってもいいかな~、フフフッてな感じで考えちゃいました。
実際のアルテマイスターのギャラリーは、
内田繁さんなどがデザインした仏具が並ぶオシャレな空間で、
イメージとはずいぶん違ったのだけれど。
スタッフの方や山田節子さんの協力で、
スッキリしたキレイな空間に木のおもちゃ達が並んだら、
おおっ!いいじゃん!なんか感激でした。
おかげさまで、自分としてはなかなかよい展示が出来たと思います。
さて、新作の名前は『ハラソとギャーテ』といいます。
これだけでピンッと来る方もいるかもしれませんが、
「ギャーテー、ギャーテーハラギャーテ、ハラソウギャーテー、
ボウジソワカ、般若心経」
般若心経の最後の所、ひときわ盛り上がるノリのよいところです。
ぼくらが知る『般若心経』は仏教発祥の地インドの言葉
「サンスクリット語」で書かれたものを漢訳したものです。
ですが、上のカタカナの部分は音訳で、
つまりカッコイイのでそのままにしとこうと言う感じだと思います。
日本のいわゆるポップミュージックでも、
サビの部分だけ英語になっちゃうのと感覚的には近そう。
意味は「ギャーテ」が「行こう(往けり)」、「ハラ」が「楽園(彼岸)」。
「Go go paradise go paradise go!」みたいな感じでしょうか。
そりゃもう、木魚をたたく手も弾むってもんです。
実際ここは、長いお経(全ては「無」と悟りなさい!え~?)を読み上げて来た最後に
「楽園に行けう!」とやっと大衆にも分かりやすい待ってました的なところです。
そりゃ盛り上がらずにはいれませんね。
てなわけで新作の名前は、
仏壇屋さんで「楽園に行こう」『ハラソとギャーテ』でした。
ちなみにサンスクリット語って英語などの語源でもあるので、
「ギャーテ」とゴー、「ハラ」とパライソやパラダイスは関係ありそう。

コメントをどうぞ