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11月, 2013 | nakagawa takeji

2013年11月 一覧

これからの「くらし」、これからの「かたち」

先日、武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科の展覧会、
『これからの「くらし」、これからの「かたち」』~クラフトとデザインの総合と未来形~
の搬入展示をしてきました。

後輩たちが手伝いにきてくれて、ちゃくちゃくと会場が出来上がっていきます。

とりあえず並べて会場のバランスを調整している段階。


このテーブルは僕が学生の時に木工専攻の助手をしていた藤井常雄さんの作品。
助手の時の藤井さんはすごく厳しくて、
現代では失われてしまった徒弟制度のような雰囲気が工房内にはありました。
正直いうと僕はその雰囲気に馴染めない部分があったのですが、
卒業後1人で仕事を始めると、その厳しさは生徒を怪我や事故から守るものだと気がつきました。
展示に来ていた藤井さんと久しぶりに会うと、学生の時の関係性がふっと戻ってきて、
久々生徒気分というか、弟子気分というか、木工工房にいた時が懐かしく思い出されました。
『海』と題されるこのテーブルは、
海底から伸びる岩(脚)に支えられた、
海面(天板)に無数の渦がぶつかり合い、
彫り込まれ波打つ木目の表情が、
月の明かりを反射し静かにさざめく波の動きを表現するかのようです。
普段は海と木は遠いところにある存在のように思います。
でも最近森の中によく行くからか、感じました。
木の幹や枝が風にゆっくりっと揺れ、梢や葉がざわめき、木もれ日の落ちる空間が、
この作品のイメージに重なり合うと。
自然の中にある普遍的なる美を抽出した時、
年輪や渦、葉や波のさざめき、岩や老木の力強さ、
幾重にも重なったイメージの総体が1つの作品に宿ってしまうことに気がつきます。
工芸や美術に対する深い洞察と、
造形的才能、
高度な木工技術を合わせ持った作家による傑作中の傑作だと思います。

僕の作品は展示場所を二転三転して、夜にこの辺で落ち着き、僕は少し早く帰らせてもらいました。
この後朝の4時まで展示作業が続いたそうです。
みなさんお疲れさまでした。


工芸工芸デザイン学科ならでは、素材やかたち、デザインや表現が出揃いました。

オープニングパーティーの時に主任教授の十時啓悦先生から、
この展覧会にあてた挨拶があり、とても考え深いものがありました。
武蔵野美術大学が前身である武蔵野美術学校から改称したのが1962年で約50年前。
工芸工業デザインが独立した学科になったのが1974年、約40年前。
その40年史の中から代表的な作家に集まってもらったとのこと。
今さらながら、ことの重大さに気付き身が引き締まる思いでした。
考えてみれば僕も10年以上は作家活動をして来ているわけで、
僅かでも貢献できていればいいなと思いました。
声をかけて下さった先生に恩返しができるように、
今後も真面目に制作に取り組んでいこうと心を新たにしました。
今回の参加者の中には、なぜだか僕が大学にいた時の他の専攻の助手さんや同級生が多くいました。
ちょっとした同窓会のようで懐かしく楽しい会でした。
今後も武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科の先輩や後輩たちの活躍が楽しみと思います。
僕も頑張ります。
 

会 期: 2013年11月20日(水)-12月25日(水)[11月24日(日)休館日]
開館時間:11:00-19:00
会 場: 東京ミッドタウン・デザインハブ 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウンタワー5F
入場料: 無料
会場はオフィスビルのような場所なので、少し迷うことがあるかもしれません。
看板にしたがうか、ミッドタウンの案内所で聞いてみて下さい。
 

 

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ながかった。

ほんとに長かった、そしてようやく出来上がった。
ここ2ヶ月は高速で時間が過ぎていき3週間くらい息がつけない状態。
ようやく一息ついてブログを書いております。
まずはお知らせです。
11月20日(水)から12月25日(水)まで、
東京のミッドタウンにあります「東京ミッドタウン・デザインハブ」にて、
武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科の先生方と
卒業生の中で作家やデザイナーとして活躍している方の
作品を集めて展示する企画展、
『これからの「くらし」、これからの「かたち」』~クラフトとデザインの総合と未来形~
が開催されます。
恩師である十時啓悦教授に誘われて、ありがたいことに僕も参加させていただくことになりました。
先生に恩返しができるように、
今の自分のめいいっぱい、せいいいっぱいを詰め込んだ作品を作らねばと、
気負いに気負いまくって制作しました。
21号22号23号とナンバーなしの4種類を制作していましたが、
残り2ヶ月の時点で全部を完成させるのは不可能と判断し、
泣く泣く22号23号にしぼって制作しました。
明日の搬入に出かけるまでなんとなく手持ちぶたさで落ち着かないので、
過去の写真ファイルから約1年4ヶ月さかのぼってダイジェストでまとめてみました。
2012年7月、8月、9月



10月、11月




12月

2013年1月


2月

3月4月

5月

6月

7月


8月


9月


10月




























11月







「なげ~よ!」と言う声があちこちから聞こえてきそうですけど、ほんとながかった。
写真を撮るのは、面白いなとか、記録しとこうと思うところだけなので、
実際にはただただた、たんたんと図面に線を落とし込む日々と、
寄せ木を繰り返す日々が続いています。
長かったというより、永かったという感じです。
でも、よくできたと思います。
毎回、作品のできた直後って、いいとかわるいとかよく分からないという感じで、
ようやくゴールに着いた、もうヘトヘトです、とりあえず寝たいですと、思うくらいなんです。
すごく嬉しいのは、カタチが見え始めたくらいの時で、
これはイケル!という感覚がやって来て、小躍りしたいくらというか実際しちゃうくらい嬉しくて、
アドレナリンとかいうんでしたっけ、もう全身の細胞が指先一点めがけて躍動していく感じです。
自分の技術的な切れ味がもうビンビン来ちゃってて、
グラインダーなんだか、ノミなんだか、カンナなんだか、ヤスリなんだか、指先なんだか、
オレが木なんだか、木がオレなんだか、
何でこのアールが奇麗なんだか、奇麗だからこのアールを削りだすんだか、
木の繊維の束をあと25本くらい削るとそのアールが、
目指していたラインを描き出すという感じなんだと思います。
内側から張り出し外側から閉じ込める力、その緊張感を持って、奇麗な表面が出来上がる。
手が静かになり、指先が止まる。
もうその後は脱力で、あれ?こんなに疲れてたっけ、もう一月も過ぎてんの?とりあえず寝ますと、横になります。
今回は、いつもと同じなんだけど、なにかこう判断着かないけど、これはいいだろうと、
いや、これがよくない分けないだろうと感じるところがあって、
なにかこの先10年の方向性というか、自分の可能性の先が見えたようか感じがしました。
何を書いてるのか自分でもよく分からないのですが、やり切りましたということだと思います。
東京周辺にお住まいの方はぜひぜひ展覧会に足をお運び頂ければと思います。
次の個展のメインはこのシリーズなので、
もし楽しみにして下さっている方がいましたら、一足先に見にいってみて下さい!
 

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