ハラソとギャーテ


今回アルテマイスターでの個展が決まり、
仏壇の老舗のメーカーだと聞いた時、
ふと浮んだイメージが仏具の「りん」(チーンって鳴らすアレ)を
乗り物にして飛んでいるロボットでした。
仏壇屋さんはなんとなく固いイメージがあり、
ちょっとふざけちゃってもいいかな~、フフフッてな感じで考えちゃいました。
実際のアルテマイスターのギャラリーは、
内田繁さんなどがデザインした仏具が並ぶオシャレな空間で、
イメージとはずいぶん違ったのだけれど。
スタッフの方や山田節子さんの協力で、
スッキリしたキレイな空間に木のおもちゃ達が並んだら、
おおっ!いいじゃん!なんか感激でした。
おかげさまで、自分としてはなかなかよい展示が出来たと思います。
さて、新作の名前は『ハラソとギャーテ』といいます。
これだけでピンッと来る方もいるかもしれませんが、
「ギャーテー、ギャーテーハラギャーテ、ハラソウギャーテー、
ボウジソワカ、般若心経」
般若心経の最後の所、ひときわ盛り上がるノリのよいところです。
ぼくらが知る『般若心経』は仏教発祥の地インドの言葉
「サンスクリット語」で書かれたものを漢訳したものです。
ですが、上のカタカナの部分は音訳で、
つまりカッコイイのでそのままにしとこうと言う感じだと思います。
日本のいわゆるポップミュージックでも、
サビの部分だけ英語になっちゃうのと感覚的には近そう。
意味は「ギャーテ」が「行こう(往けり)」、「ハラ」が「楽園(彼岸)」。
「Go go paradise go paradise go!」みたいな感じでしょうか。
そりゃもう、木魚をたたく手も弾むってもんです。
実際ここは、長いお経(全ては「無」と悟りなさい!え~?)を読み上げて来た最後に
「楽園に行けう!」とやっと大衆にも分かりやすい待ってました的なところです。
そりゃ盛り上がらずにはいれませんね。
てなわけで新作の名前は、
仏壇屋さんで「楽園に行こう」『ハラソとギャーテ』でした。
ちなみにサンスクリット語って英語などの語源でもあるので、
「ギャーテ」とゴー、「ハラ」とパライソやパラダイスは関係ありそう。

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コメント(6)

  1. 般若心経おもしろいねー!!
    お坊さんのお経って実際聞くとドキドキするよね。
    発声とかすごくておなかに響く感じがかっこいい。ある意味ロック。

    ミカ★ (2007.10.3 22:18
  2. 作品と全然関係ない話だけど、
    諸星大二郎の「生命の木」って読んだ?
    パライソつながりネタ。
    あの話が好きなのさ~。
    おらといっしょにぱらいそさいくだ!!

    あおちゃん (2007.10.4 20:53
  3. >ミカ★さん
    そうそう、ロックなんだよね~。
    社会全否定!
    というか全ての存在を否定しちゃう感じ。
    お坊さんが大合唱すると、
    すごい空間になっちゃて、脳内物質でまくり。
    ああ、あの世ってあるんだな~って思えちゃうね。

    中川岳二 (2007.10.4 21:17
  4. >あおちゃん
    読んだことないです。
    なんか気になって読みたくなっちゃた。
    ちょっと買って見ます。
    あおちゃんお勧めなら面白そうじゃん。
    これ読んだら、ぱらいそ行ける?

    中川岳二 (2007.10.4 21:21
  5. 集英社文庫(コミック版)『妖怪ハンター 地の巻』に入ってますよ~。

    あおちゃん (2007.10.5 00:47
  6. >あおちゃん
    情報ありがとう!
    田舎の本屋にはなさそうなんで、
    アマゾンつかうしかないかな。

    中川岳二 (2007.10.5 22:12

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