2007年 一覧

西へ東へ欅の旅。

今週は欅(ケヤキ)を探しに、名古屋、茨城に行ってきました。
木材はどれも貴重ですが、とくにケヤキは稀少であり高価な木です。
もちろんピンキリなんですが、ぼくが使っている目のつんだ(木目が細かい)木は、
日本にあるものはほとんど採り尽くされてしまっているので、かなり入手困難なんです。
しかもぼくのような少量の購入で、しっかり選びたい人は敬遠されることもあり、
ケヤキ屋さんと出会うことじたい難しい。
いい材料を手に入れることはつねに悩みです。
『風人と雷人』を購入してくれたKさんに作品を届けた時に、
いろいろ話をする中で、
最近は手持ちのケヤキが少なくなってきていて、
心細くなっているのが話題になりました。
Kさんはそれを気に留めていてくれ、
後日「ケヤキ屋、見つかったよ!」との連絡をくれました。
Kさんは流通関係の会社をしているので、その辺(木材屋さん)にも通じていたのです。
いや~、ほんとうに感謝です。
そんな訳で、ケヤキを買いに再び名古屋へ。

あるとこにはあります。
興奮のあまりケヤキ達と記念撮影してもらいました。
オダギリジョーとケヤキどちらと並んで撮りたいか?と聞かれたら、
皆さんもそうだと思いますが、そりゃもうケヤキです。
小学校入学式以来のこの緊張、伝わることと思います。
もしここで地震がきてケヤキに埋もれて死んだら、それはそれで本望だと言えるでしょう。
『中川岳二、ケヤキと共にここに眠る』そう刻んで下さい。
左の写真のケヤキは「トロの部分」と表現される最高の目の積んだ正目、
うへ~奇麗だ~。
さすがにこれは買えませんが、なかなかよい買い物ができ大満足です。

夜はケヤキの余韻と共にKさんと一杯やって、すっかり酔っぱらいに。
この焼き鳥屋さんの店主は元フランス料理のシェフということで、
斬新かつメチャうまな品々でお腹も大満足。
作品を通して生まれる出会いの大きさと広がりは、留まることを知りません。
ご縁に重ね重ね感謝です。
切りがいいので、東へ編はまた今度。

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初雪。


う~、さび~いぃ。
朝起きるとかなりの冷え込み、
窓を開けると雪がうっすらつもってました。
高社山も雪化粧です。
さび~けど、きれいです。

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厨子三様 ~新しい祈りのかたち~


会津でお世話になったアルテマイスターの新作厨子(仏壇)の展示会が開かれるとのことで、
16日金曜日に六本木にあるGALLEY le bainに行ってきました。

写真の赤い厨子は内田繁さんのデザイン。
他にも著名デザイナーや作家が参加して、
今までの仏壇のイメージを革新する様な作品が並んでいます。
日本の地場産業の中で新しいものづくりを進め、
「新しい祈りのかたち」を創出しようと言う
保志社長の思いがカタチになっていると思いました。

ギャラリーの中庭で行なわれたオープニングパーチー。
内田繁さんや東日出夫さん、坂本朝夫さんなど参加アーティストの他にも、
日々野克彦さんなどもいたりと沢山の人が集まって、とても盛り上がっていました。
美味しい料理に、美味しい食事をいただいて、
いっしょに美しい空間を味わって、なんとも贅沢な時間を過ごしました。
ぼくは祈りをかたちにすることは、とても難しいことだと思います。
ものがあり、祈る人がいて、祈られる人がいた。
ものだけでなく、行為や関係までもかたちにしなければならないと思うからです。
祈ることが日常の中で小さくなりつつある今日、
この展示会の持つ意味は大きなものだと思います。

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