たまに考えてみる 一覧

落ちリンゴジュースはじめました。

「よぉ、マスターいつものたのむよ。」
カウンターに座ると、毎橋江固二は唾を飲んだ。
「落ちリンゴジュースでございますね」
(※落ちリンゴ…台風などで枝から落ち、通常の出荷が出来ないリンゴ)
マスターはサクッサクッとリンゴを切り、荒くすってからミキサーにかけ、
グラスにサッと注いだ。
「いや~美味いね、搾り立ての落ちリン100%がたまらねぇや。
これで環境にやさしいってのが、もたれた胃にグッとくるわけよ。」
江固二は、グラスの底に沈んでいくリンゴの種を数えながらいった。
「そ、そうでございますね。」
「ねぇマスター、今年は台風の直撃がなかったから、
落ちリンを確保するの大変だったんじゃない。」
「そ、そうでございますね。」
マスターはミキサーの後片付けをしている。
「オレみたいな環境派ていうか、グリーンでピースな人間になると
落ちリンしか飲めない感じなんだよね、もうすでに的に。」
またひとくち飲んで江固二はいった。
「このちょっとくすんだ色がいいんだよ。ほんと。」
ミキサーを片付け終わると、マスターは悲しい顔になった。
「あのぉ、実はこちらのジュースは技術的な問題や、落ちリンゴ確保の問題から、
落ちリン7%の配合なんです・・・。」
江固二は狐に摘まれたような顔をして、
「な、なんだとぉコラァ・・・、もういっぺん言ってみやがれ・・・。」
怒っているのかはっきりしない震えた声を上げた。
「実のところ、落ちリンを入手するどころか、リンゴの需要自体が減少していまして、
木になったまま出荷されないリンゴもあるありさまでして・・・。」
江固二の飲み込める事情は一つまでで、二つ以上はいい訳に聞こえた。
「毎日、落ちリン100%と信じて飲んできた、
オレのグリーンでピースな気持ちはどこに行きゃいいんだよ~。」
プルプルと肩をふるわせ、ほとんど泣いているようだ。
「こんなジュース、捨ててしまえ~!
新鮮なジュースなんか、もったいなくて飲めやしねえよっっっ。」
江固二は泣きながら残りのジュースをカウンターにぶちまけた。
とまぁ、そんな話があったとかなかったとか。
さて、『古紙偽装』ですが、これをきっかけにウソを責めるだけでなく、
根拠になるところの「再生紙は環境にやさしい」のかどうか、
詳しく調査する必要があるんじゃないでしょうか。
紙をリサイクルするには大量の薬品と水を使うそうで、
一方パルプは太陽と水だけで育ちます。
こんな単純ではないでしょうが、素朴にリサイクルだからいいではないはず。
「もったいない」が「もっともったいない」ことにならないように慎重にならなくちゃ。
※ボツネタ
『オチムシャ軍はじめました。』

「わが軍は環境意識の高まりに配慮して、落武者のリサイクルを実施。
落武者を40%の割合で配備いたしました。
敵軍も同じ条件を達成しており、その力、拮抗しております。」
「そうか、報告ご苦労であった。
しかし最近の落武者不足は深刻だ、
落武者の高騰で普通の兵を雇うより金がかかるときている。
帝から下されたグリーン軍備法施行以来、軍全体の士気も下がる一方であるし...。
まったく困ったものだ。
帝は現実を見ておられない、落武者100%など元々ムリな話なのだ。」
「でんれーーい、伝令!敵軍の落武者率に偽りあり。
わが軍の前衛、被害じん大。」
「なにぃ、わが軍も落武者率を偽っていたのに、敵軍はもっとか!」

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夏だ!日焼だ!草刈だ!


夏と言えば草刈と相場が決まっておりますが、
最近では海だのリゾートだのとこぞって出かけるらしいですな。
夏だもの 行ってみたいね 熱海だね
なんてなオシャレな句の一つでも読んでお茶お濁しますかな。
海なし県こと長野の夏のスポーツといえば当然草刈です。
今若者に人気のスタイルがこの、ロングスイング型の草刈り機なんですけど。
ぼくの愛機はかなり使い込んだクラシックスタイルのものです。
草がからみやすいとか難点はありますが、
エンジンの吹き上がりなんかはまだまだ現役です。
日焼の気になる人には、麦わらスタイルが今年の夏は特にオススメかな!
エキゾチックな雰囲気がポイントだぜっ!・・・
冗談のひとつも言っていないとやってられないのが、夏の草刈、冬の雪かきです。
田舎に住む以上避けては通れない苦行、日焼がヒリヒリ痛いです。
きれいに刈ったところで、数日後にはニョキニョキ、何週かすれば元通り。
人から見るとなんとも無情、草から見ればそれが通常。
経済社会は「成長の限界」なんて言われているけれど、
草はいくらでも生長するのでマクロに見ると地球は大丈夫な気がする。
ナウシカの世界はリアルだね。
本屋に行ったら浅野いにおさんの最新作『おやすみプンプン』が出ていたので、
買って読みました。
この人のテーマってずっと一貫していて、
イジメ、ニート、リストラなど弱者に向ける視線のバランス感が好き。
誰もがいつの間にか巻き込まれている問題、被害者として、加害者として。
ぼくと同世代(たぶん25~35歳の人)なら分かるんじゃないだろうか、
この特有の「暗さ」「閉塞感」。
2005年の作品『ひかりのまち』の完成度は恐ろしい程に高く、
それ以前の『素晴らしい世界』でも描きたいテーマをはっきり持っている人で、
安易な解決策を用意しないところに引かれるんです。
最新作はそのテーマをかなり分かりやすく描き出しているので、
どうしたの?と思ったのだけれど、何か狙いがあるのかもしれないので、
続きが楽しみでならない。
ITだか戦争だか知らないけれど、気がついてみれば世は好景気。
都心じゃビルがニョキニョキと、郊外じゃマンションがニョキニョキと、
草みたいに簡単に刈れやしないから、いらなくなった物件ものび放題。
ニートやリストラ基礎にして、地震の国に建つ不自然か。
諸行無常を味わいたいなら、海行って砂の城でもつくりゃいいのに。
日本の産業リストラで、中国、インド、ベトナムと、むりくりなったか好景気。
つまらん競争に参加したくない人たちもいるんですけどね。
割を食った世代とは呼ばせない生き方を選択するしかないと思う。
今のやり方は続きゃしない、遅かれ早かれこっちを選ばざるをえなくなるのだから。

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気持ちに整理をつけて!

ブログがご無沙汰になっていて、
見て下さっていた方には申し訳ないです。
2007年の6月はぼくにとって忘れられない月になりました。
一所懸命に追いかけても、解決できないままに次の難題がやって来てしまう。
あまりにも沢山の出来事があり、気持ちが追いつかない感じでした。
6月のブログに書いたようなすばらしい出来事や、
一生に関わる重要なできごと。
幸や不幸で言い表わせる単純な問題でなく、
運が良かった悪かったなんてもんじゃない、
待ったなしに「運命」として受け入れる以外にない。
悔やむことに意味などなく、
受け入れることができる人の所に起きるべくして起きた必然なのだと思う。
ぼくの運命、ただそう感じています。
久しぶりのくせに意味不明ですみません、気持ちに整理をつけるのに書いています。
ブログってやっぱり不思議なものです。
私的であり公であるような・・・。
6月以前ならここに書いていたかもしれないけれど、
あまりにも読んでくださる方が増えたのでもう少し考えたいなと。
まぁしかしなんですね、
ブログは続けて行きたいのであまり気負わずに今まで通り
たあいのないコトやビックリなコトを書いて行ければと思います。
今後ともよろしく。

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