仏像~一木にこめられた祈り~展
帰省中に東京国立博物館に特別展『仏像~一木にこめられた祈り~』に行ってきました。
「一木にこめられた祈り」なんてちょいとオシャレな副題がついていますが、
ようは一本の大きな木から彫り出したんだぜ、どんなもんだい!と言う内容です。
この特別展目玉の仏像は、滋賀県の向源寺からはるばるやって来た十一面観音菩薩立像。
門外不出とされていたのに気まぐれにやって来てくれたようです。
ほんとに「美しい!」の一言でした。
奇跡的な出来栄えです。
周りの仏像が素朴な方達だったので、いような程美しく、オーラを放って輝いていました。
これ以上飾り立てるとやりすぎかな?って感じの、ちょい手前、
すごくいい案配で仕上がっていてしばし見とれてしまいました。
僕が好きだなぁと思ったのは木喰(もくじき)の三十三観音菩薩像です。
十一面観音菩薩立像が美人系なら三十三観音菩薩像はかわいい系ですね。
木喰の仏像はどれもかわいい感じで親しみやすく(特別なオーラ?がない)、
誰でも作れそうな感じでいいです。
(もちろん仏像に神様を宿すことは誰にでも出来ることではありませんが)
木喰と並んで円空もいいんですが、小さい頃に父親にやたら見に連れて行かれたせいか、
なぜだか素直に見ることができません・・・不思議です。
円空は生涯に12万体彫った(たぶん自称)ってのがどうも・・・?です。
木喰みたいに2000体位って言われた方が「おお~!」て思えます。
もちろん円空は素晴らしい仏師ですし、好きではあります。
この特別展なぜに一木?で集めたのかよく分かりませんでしたけど、
とてもありがたい方達が集合していますので、
同じ上野公園で開催中のダリ展と合わせて行ってみてはいかがでしょう。
12月3日までです。