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福助祭り、明後日です!

福助祭り、明後日です!

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だれやねーんて、ワシやねーん!だれやねーんて、ワシやねーん!
あ、知ってます?長野県中野市でめちゃ福々しいイベントがあるんやけど、知ってます?
え、知っとるん?じゃ誰が主役か知っとる?・・・?
て、だれやねーんて、ワシやねーん、ワシやねーんてか、福助や、この福助が主役なんやで! 
てへへ。
めっちゃ耳寄りやん。
ワシ始まって以来のヒノキ舞台や!ゆうてもわしはヒノキやなくてケヤキでできてんねんけどな。
磨きに磨いた最高のケヤキ舞台やで、この日のために毎日毎日、福を磨いてきたんや。
雨にも福し、風にも福し、雪にも夏の暑さにも福す、福々しいからだをもち、
福を欲し、必ず福って、いつも福々しく笑っている。
そんなわしやからこその、この舞台やないかい、涙でるわ。
「ちょっと、福助さぁ、悦に入ってるとこ悪いんだけど、福し?とか、必ず福って?て何?よ、
まぁいいけど、福助は福を磨いてる間に福助自体を磨きまくってたのは僕だからね」
わかっとるがな、アンタがめっちゃ福してた日々はわしがちゃんと見届けてるで、
てかちゃんと見張っといたで。
毎日3時に起きれるように目覚ましセッティングしてやったし、
カレンダーを月火水木金月月と書き換えてやたんもわしやし、
ワシのヒノキ舞台、もといケヤキ舞台のために、アンタを励まし続けたやないか!
てか、どうにか舞台が整いそうなんはわしの追い込みのおかげやぞ!
アンタがワシを初めて作ってから13年も経つんやで、
どんだけワシがこの日を待ち続けたか、シュワちゃん並みのアイルビーバックやぞ!
主役やぞ!てへへ。

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さてさて、福助がまだ騒いでいますが、どうにか個展の準備が整いそうなので、
今朝は久々にパソコンの前です。
福助の製作はあと2回目の塗装をして、顔と体の接続すれば完了、今日中に終わる予定です。

上の写真は昨年の11月ブログ「製材中に手をとめて。」から。
この記事の頃が福助のための材料を製材し始めた頃でした。
昨年9月に参加した「匠展」の前に図面は完成していて、展覧会終了から福助の木取り、
製材に取り掛かっているので、1年数か月ですね。
写真のケヤキに白いチョークで「特」と書いてあるのが、特大福助の頭の部分になりました。
上等なケヤキに負けないくらいの作品に仕上げられたんじゃないかと思うのでホッとしています。

写真の日付を見ると、だいたい材料が出揃ったのが1月なので、
寄せ木を始めるまでに4か月くらいかかっていますね。
完成時の色のバランスや木目の出方を想像しながら、
それでいてなるべく材料の無駄が出ないように考えていきます。

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この写真は福助のハカマの材料を切り分けているところです。
切った順番に並べられるように番号を振り、寄木の組み合わせを考えていきます。

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ハカマの寄木は時間との勝負 一気に張り合わせます。

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これは特大のハカマの材料、特大はハカマに一色多くラインが入るので、
一気には寄木できません。
大変手間でしたが、結果的には綺麗なハカマになりやった甲斐がありました。

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いい色合いです。
この辺で2月、寒い中の寄木はしっかり暖房をしなければなりません。

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これはどこのパーツでしょうか?

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これは福助さんの頭のパーツ、写真の日付は4月、
このペースでは出来上がらないかもと焦り始めた頃です。

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6月ごろ、着物の柄はキンタロアメ方式でできています。

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7月でこの状態、本格的にやばい・・・めっちゃ早起きするしかない・・・。

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8月、個展の日が迫ってきたので、
案内状用の写真のために全種全色を1体づつ製作に切り替えます。

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まげが浮いています。うまくいってよかった。

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元祖福助が一番上、大、特大、福助タワー。

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豆福もいます。

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全種全色揃いました。

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案内状は先行して作成していて、完成作品の写真があがってくるのを待っています。
新作完成の余韻に浸る間もなく、次の作業です。

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案内状の発送は妻と郵便局に任せて、
残りの日数で完成できる数をカレンダーとにらめっっこで決めます。
福助が「朝の仕事、1時間早めて3時起きや!ええな!、ギリギリまで数減らしたらあかんぞ」
というので頑張ります。
「3時のおやつが1日に二度もあるなんて、
めっちゃラッキーやないか、3時に起きて三文の得やな!」

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ちょんまげが意外と大変なのです。

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ステンレスのおもりが入っています。

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口をはめているところ。

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袖をつけます。

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足を取り付けます。
あとは磨きまくれば、オイル塗装です。

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1度目の塗装が終了、明後日にはみなさまにお会いできます。

「ええぞ、ええぞ!ワシできてるやん!めっちゃ福ってるやん!
ワシの晴れ舞台、ケヤキ舞台やな、みんな、めっちゃ見に来てや。
福よこいこい、福助祭り!めっちゃ福々しいで〜!」

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福来る。

ブログ更新がないからと心配して電話をいただき、ハッとしました。
集中していたと言えばそうだし、焦っていると言えばそうだし、
まぁ楽しくてしょうがないと言えば当たりです。

なにしろ、福が来るのです。
もう間近なのです。

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「こてんこてん展〜ここは信州中野だよ(3)〜」を
10月10日から開催予定です!
後日きちんとアナウンスしますので、しばらくお待ちください。

福の字はさすがに骨が折れました。
初っ端でしくじって心がくじけそうになりましたが、
一歩一歩ここでしくじったら水の泡の連続を登りきりどうにかゴール。
達成感です。

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15年前に見た寄木細工の展覧会。
下の作品を観てビックリ、いっくら縁起がいいからって「福」って!
むりむりむり!むりすぎる!寄木先人はんぱね〜。

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挑戦しようという気を、一切おこさせない超絶技巧に、
当時の僕は数字の3をどうにか象嵌して満足したばかりだったので、
その道のりの険しさに唖然としました。

でもまぁ、次の個展は「福助展」にすると決めた時、まぁやらないわけにはいかんだろうと、
避けては通れないだろうと、15年の成長をもって寄木先人に挑む時だと。

専門的には寄木先人の方は寄木細工で「福」を表現していて、
僕の方は象嵌で表現しているので、流派が違うみたいな感じですが、
フォースで通じ合う感じでしょうか?
そうでしょうか?

まぁ、現時点としては我ながらよくやったと思うので、達成感ですね。
されど寄木先人たちのフォースは近づけば近づくほど強大に感じられもします。
ようやく足元ぐらいには及んできたでしょうか、どうでしょうか?

とにかくまぁ楽しくてしょうがないのだろうと聞かれれば当たりです!

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製材中に手をとめて。

ケヤキを製材している時に改めてケヤキの魅力を思いました。
ケヤキの魅力は内側から輝き出すような色味です。

100年以上かけて成長してきたケヤキが森から切り出され、
製材屋さんで目的の大きさに切り揃えられます。
そこから少なく見て10年以上の時間を経て、僕の工房に来て7年。
表面だけを見ると、とても美しいとは言い難い状態。

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制作中の作品の寸法に合致し、選ばれたこのケヤキ。
作品に合わせて無駄なく慎重に材料取りをしていきます。
切り屑と一緒にケヤキの独特の香りが工房に広がり、
中身を見たとき、思わずため息が出ました。

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なんて美しいんだろう。
黄色というか、橙色というのか、まぁケヤキ色というしかないのだろうね。
逆立ちしても自分には作り出せない美しさです。
やはり工芸の魅力は素材と作家の共同作業にあると思います。

僕はため息の後、
素材の育ってきた100年の最後の「一瞬」に出会えた幸運を思います。
そしてこれからの100年を誰かの家の棚の上で大事にされるような作品にしたいと思います。

めっちゃいい作品に仕上げますよ!

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