金具屋。

先日、隣町にある歴史の宿『金具屋』に行ってきました。
中野市の周りには温泉郷が沢山あります。
その一つにウチから車で15分程度のところに、渋温泉郷があり、そこに金具屋はあります。
そんな近くにわざわざ泊まることもないのでしょうが、
家のギャラリーが完成し、来年あたりに個展を開こうと考えているので、
中野周辺でおすすめの宿や、食事所を聞き取り調査し、
ちゃんと自分で体験してみようと、暇を見つけて出かけているのです。

木造四階建ての建物自体が見物の宿ということで、毎日開催の館内文化財巡りに参加。
国の登録有形文化財と言うだけのことはあり、随所に宮大工の技が、
ふんだんに、これでもかって程、、、ん、やり過ぎじゃね、ってぐらい施されています。
宿泊客が食事をする大広間は120~150畳はあろうかという木造大空間!
広い!広すぎる!普通の家なら12畳でも広いと思うけれど、
自分がこびとにでもなったかと感じるような、スケール感が狂います。
温泉は大きな湯が3つ、小さな湯が5つもあり、小さな湯は貸し切り風呂です。
子ども連れだと、温泉が熱すぎて子どもが入れずってこともありますが、
ここなら小さな貸し切り風呂をぬるめて入れるので、助かります。
色々な趣向の温泉を楽しめば、あっという間に時間は過ぎ、夕食を食べ、
子どもを寝かしつけたら、また温泉、
ここ数日の寒さで冷えきって凝っていた体もポカポカと疲れが抜けました。
この過剰な建物に、沢山の温泉、継ぎはぎされたような空間は迷路のようで、
なんか『千と千尋の神隠し』みたいだなぁと、ボヤ~ッと考えていました。
それもその筈、帰って来て『金具屋』をネットで調べてみると、
この宿は『千と千尋の神隠し』の湯屋のモデルのひとつと言われているらしいです。
思わず、ポンッと膝を打ちました。
建築に興味のある人や、とにかく温泉を楽しみたい人にはいい宿ではないかと思いました。
そんな人にはおすすめの宿です。
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まどぎわ。

「 おとうさんが木のおもちゃを作れると、お子さんは幸せね!」
なんてなことを、時々言ってもらうことがあります。
幸せかどうかは本人しか分からないところでしょうから、わかりませんが、
娘は生まれた時から木のおもちゃが周りにあり、
僕の仕事場をのぞきに来ては、木っ端をもらっていっておもちゃ箱に加えて遊んだりしています。
ただ、制作者の目から見ると意図していることとは随分違った遊び方が主なようす。
いつ頃、具体的な何か(乗り物)をつくるのかなぁと眺めること3年半、
ようやっと「消防車!」なるものをつくったと見せてくれました。
これが「消防車?」かどうかはさておき、
具体的なものをつくるのってけっこう難しいのだねと再認識。
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木取り。

木取り(きどり)というのは、材料から作品の部材を切り出していく作業。

意外かもしれませんが、この作業がめちゃくちゃ骨が折れます。
僕が異様な程に材木貧乏性なせいもあるのだけれど、
この厚みから削っちゃうのはもったいないな~、
こっちは厚みはいいけど長さが10cmも余ちゃうぞ、
なるべく無駄のでないように、次回のアレに回そう・・・
なんてやってると木取り作業がなかなか思うように進みません。
常に大きな材料からド~ンって木取りして、余ったら捨てちゃうみたいな豪快な感じなら
(木工業者には殆どいないと思うけど)木取りから製材なんて
それほど時間がかかるものではないかもしれないのだけど。
大きな家具工場になると木取り専門の職人がいて、
その道40年のベテランの方がいると聞くから、奥が深い。
ケヤキは貴重で高価な木であることは以前ブログに書いたのだけれど、
僕の作品に使うような木目の細かいケヤキをまともに買うのは難しいので、
端材(短かったり、細かったり、斜めだったりと、普通に売れない材)を、
一山いくらみたいな感じで、なるべく良質なものを安く手に入れるようにしています。
端材になるには訳があるもので、節や強いクセ、割れなどがあるものが多く、
普通なら捨てられてしまう材料ですが、ケヤキの貴重さを一番知ってるのは
ケヤキ屋さん(材木屋のなかでケヤキ屋は特殊でケヤキ一種だけを取り扱う)なので、
大事に取っておいて、僕のようなお客を待っている訳です。
僕のような小物をつくる人であれば、節を避けてある程度目の通った材料として使えるので、
斜めに線を引いたりしてうまく木取りができるとうれしくなります。
端材は、数年、へたすると数十年積み上げられていたりで、
えらく汚れていたり、雨に当たったかシミができていたりするのだけれど、
製材すれば、そこはケヤキの本領発揮、内側から輝くような美しい色を見せてくれます。
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