作っている途中 一覧

ろくろ。




これロクロ(正確には旋盤という機械)で削り出していくところ。
四角い状態だと一体何ができるのって感じですが、
あら不思議なにやら出来て来ました。
回転させて削るので、当然回転体しかできません。
なのであまりロクロのみでの作品はないです、
まるっこい作品が多いけれど以外と使ってない機械。
ぼくの作品だと『花ずきんとねぎぼうず』なんかがこれでできてます。
普段は丸棒などパーツづくりに多く使います。
目や口らしき所が白いですけど、これは仮に埋めてある木です(取れます)。
面倒でもこうしないと刃物がひっかかったり、面がだれたりしちゃうのです。
久々の大きな回転体だったので、少し緊張したけど、
始まってしまえば楽しい。
シュルシュルっと削れる音がたまらなく良いのです。
と、調子に乗っていると・・・ガッ!ガガッ。
一瞬気が緩んだら、刃物が食い込んで弾け飛ぶっ。
冷や汗・・・。
なんとか修正できたので、よかった。
寄せ木を地道にやって来た地道の塊が、
一瞬で不意になってしまうかもしれないってのは肝が冷えます。
失敗は付き物なんで、修正を上手くするのも技の一つ。
今回の失敗は次ぎに生かせそうなので、収穫でもあったと前向きに乗りこえとこ。

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くろめ。


これ黒目。
黒目はウォールナット、白目はホワイトアッシュです。
きれいです。
だいたい右程度に糸ノコで切り抜き、左まで削って行きます。
今回の太さは4.5mmです。
細い物を指先で摘んで削るので、最初の頃はよく筋肉がつっていました。
長いことやっていると指筋もついてくるので、
かなり正確にできるようになります。

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ナンバリング。


数字を入れているところです。
個展の時などに「なんでこんなにピッタリで来てるんですか?」と質問されます。
なんでかと考えてみると、どう答えていいか分からなくなるんですが、
結局のところ、ピッタリつくるしかないんです。
まぁ、そういうことが好きなんですね。
好きこそ物の上手なれですが、今回から2桁(10号・11号)になってしまい、
さすがにめんどうです・・・。
ほんとは1号に戻そうかなとも考えていたんですが、
松屋の個展の時にお客さんから「続けてほしい!」と言ってもらったので、
2桁突入です。
これで99号までは悩みは消えましたが、大変な作業は覚悟ですね。
死ぬまでに3桁とか行くんだろうか?
「大きな作品」に数字を入れているので、
大きいのばっかし作ってれば行くかもしれないと思うけど。
もしかしたら、そのころには弟子とかいるんだろうか?
まぁ、先のコトは分からんね。
『セッシャとソレガシ』が寄せ木の作品第1号で、ナンバーは「0」(入れてないけど)。
これ作った時には、
まさかこんな作品を作り続けることになるなんて思わなかったし。
先が分からないから未来なわけで、不安にもなるし、ワクワクもするわけです。
養老孟司さんが「予定の決まった未来は、現在と同じ」と言うようなこといっていたのだけれど、
これすごくよく分かるのです。
ぼくは手帳を持ったことがないし、基本的には注文を受けることもしません。
未来が決まってしまうくらいなら、不安な方がずっといいです。
そうも言ってられない年齢ですが・・・。

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