こてんこ てん展 一覧

福助祭りが終わりました。

10月10日からの9日間の個展を無事終了することができました。
今回の個展を終え、実感していることは、
自分の作家活動は多くのファンの方たちに支えられているんだということです。
特に初日にお並びいただいた方たちは、
ほとんどの方がすでにお顔を拝見したことのある方たちでした。
「また来ました!」「楽しみにしていました」の声に、
作家を続けてきたことの喜びと、
作家を続けていくための勇気をいただきました。

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さすが体育の日を含む週、秋晴れの青い空です。

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母がお茶にするためにナツメを干していいて、興味を持たれる方がたくさんいました。

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個展の後ろの土曜日に信濃毎日新聞に個展の様子を記事にしてもらったおかげで、
最終日までたくさん方に足を運んでいただき、嬉しかったです。

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初日に特大福助以外は完売となり
「わし以外おらんねん、ほんますんまへん・・・」と謝っている特大福助です。

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今回一番最初に「完売しました」の札をあげた豆福助、かわいいやつです。

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元祖ふるふる福助、変わらぬ人気者。

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扇子を斜めに構えるセンスがナイス、
大福助は「もう福助は持ってます」な常連さんに人気でした。

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さすがの貫禄、特大福助。
このウォールナット裃の特大福助は、
長野県人なら誰でも知っている小布施のあの銘菓の老舗に貰われていきました。
「ワシ歴史の中でも有数のオオダナや、せっせと福呼ぶで〜!」
と別れ際に福助が言っていました。

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福助以外もいましたよ。

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江戸町火消しも変わらぬ人気で、初日で終わりました。

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キーペットとコケシスター、たくさん用意したものの2日目で全て嫁いでいきました。

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個人所蔵作品をお借りしまして、二階に展示していたのは『ニッチモとサッチモ』です。

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『ニッチモとサッチモ』の仲間『シノとゴノ』のシノがご主人様に連れられて、
里帰りしてきました。
元気そうで何より。ちょっとした帰省。作り手としては嬉しいものですね。
娘を持つ父としては、いつの日かの娘の帰省を思い・・・。すこし切なくもあります。

さて、個展を自分の予想以上の大成功に終えることができたおかげで、
次の目標に向けて全力で取り組めます。
個展初日の挨拶でもお伝えした、
2年後に予定している隣町の飯山市美術館での展覧会に向け、準備を始めます。
作家として美術館で個人の展覧会を開いてもらえることは、大きな目標でした。
自分の今までの作品に向き合い、今できる精一杯の仕事をぶつける最高の舞台です。
2年後の僕は39歳になっていますので、
作家活動をざっくり前期中期後期とするなら前期の総括にできるかなと思っています。
大学で木工を専攻した時から数えるなら、20年ぐらい経ちますから、
中期に差し掛かっているかもしれませんね。
今までの作品は誤魔化しようもなく、積み上げてきたものを問われますから、
新作を通して今の実力とこれからの可能性を感じてもらえるものにしなければと考えています。

展覧会にあたり過去の作品をお持ちの方で、
特に通しのナンバーが入っている作品をお持ちの方には、作品をお借りしたく、
展覧会が近くなった頃に僕か美術館から連絡があると思います。
皆さんのご協力なくして成り立たない展覧会ですので、
ご面倒をお掛けするかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

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最後に、福助が皆さまに感謝の気持ちを込めてお辞儀をしますので、ご覧ください!
「ワシのお辞儀はめっちゃ福呼ぶで〜、ほなポチッとな〜!」

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3連休を終えて。

いわんこちゃないやん、ワシいうたやん、あれほどいうたやん!
足らんよと。
なに精一杯っとか自分でいうてんねん、どんだけてんねんやねんいうはなしや。
精一杯の仕事って?、自分の精一杯を決めたら、成長を止めることになるんやで、
ええか、目指すんは巨人の星や、
エキスパンダーや、矯正ギブスや、もっと基礎をしっかり鍛えてやな、
一つでも多く作れる明日のために走り続けるんや!ええなぁ!

ふぅ、すまんすまん、熱くなってしもた。
あんたの頑張りも認めてやらんと・・・って、そやそやあれもいっとかんと、
たくさん作った時にやな、
正直に「今回は福助祭りなので思いっきりたくさん福助作りました!」
って個展の始まる時挨拶してたやん、
あれやねん、ワシのいいたいんわ。
あんたはほんとビジネスマインドが足らんねん、どんだけ小学生並みのオープンマインドやねん。
テレビショピング、ラジオショピング、ショッピングいうもんでお客様の懐に飛び込むんは、
「今回は特別に、今のお時間だけ、限定500セットのみのご用意ができました!」
の言葉のマジックや。
そもそも500という数字のどこが限定やねん?何をもって特別?
で、何で今のお時間だけやねん?て。
けど、この言葉のマジックが懐に強引に飛び込んでくすぐるわけや。
「ああ、ラジオで聞いたことある、全部先週もいってたじゃんてやつね、
なんか可笑しくなっちゃうよね。」
笑うとる場合か!そんな商売っけも、あんたには少し必要やとワシは思うとるねん。
あんたは馬鹿正直やねん、真面目ちゃんやねん。

あとあれやな、今回の案内状の展覧会名な、『こてんこてん展〜福よこいこい、福助祭り〜』や。
わるないで、しかしや、もうちょいひねりというか、言葉のマジックが必要思うねん。
そやな〜、例えば『奇(木)才、中川岳二、伝統と革新のあいだで、冷静と情熱がほとばしる。
木々の織りなすハーモニーに耳をすませろ!』的な全米が泣いた的なやつもええし、
ジブリっぽく『呼ばない福は、ただの助だ。』とか雰囲気あるやつもええな。
「ははは、それは劇中のセエリフだけど、
もののけの『生きろ。』の感じで『つくれ。』はどう?、
こてんこてん展〜つくれ。〜、ははは。」
はははやあれへんがな、案内状に「つくれ。」て、作るんはあんたやないか!

まぁ、なんや、いうててだんだんあんたはそれでええんかもとも思えてきたは・・・、、
そやな商売やない、あんたんは笑売なのかもしれんな。
笑うてもらって、喜んでもらってなんぼやな。
「ちょっとちょっと福助〜、なんか最後はいいこといった風じゃん。
わかったよ、ちょっとは商売も考えるから、勉強になります。」
せやで、ワシが今までどんだけの商売を繁盛させてきたおもてんねん。
秒速で福を呼びまくるワシやけど、
店先でただ福を呼んどるだけ思われたらこまるで、ドラッガー顔負けのアドバイス付きやぞ!

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とまぁ、福助がいうとおりご用意できた福助の数が足らなくて、
遠くから足を運んで下さったのに福助を連れて帰れなかった方には、
ほんとうに申し訳ない気持ちです。
自分の作れる数と、個展の準備期間がどんどん伸びていることと、
お待ちいただいている方のこととを、
考えながら、悩みながら制作を続けています。

器用に生まれついたのは幸運で、丁寧に作るのが好きで、
同じことをしていても毎年腕が上がっていくのを感じます。
腕が上がった分、また丁寧に作ってしまって、また時間が延びて・・・。
一生この繰り返しなんだろうなと、最近は覚悟が決まって
「やるしかないんだよ」とつぶやきながら作っています。

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もう少し作品の値段をあげてもよいのではと、言われることがよくあるのだけど、
実用性があるわけでもないし、なくちゃ困るわけじゃない、
そういうものって値段のありかたが難しい。
比べるものもないし、根拠が示しにくい。
マルクス先生のいう労働価値が存在するとして、
そもそも労働に対する対価のありかたって一つの基準があるわけじゃなくて、
度肝を抜かれる不均衡があったりします。

なんか話がずれてきたけれど、まぁ「やるしかないんだよ」ってことで、
僕には僕の作品を必要としてくれる人がいるっていう、
これ以上ない評価をしてもらっている充実があります。

ほんとうにみなさんありがとう!
おかげさまで、これからもがんばれます。

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祭り前夜、並びきらなかった福助たちがバックヤードにも祭りの出番を待ち構えて控えていました。

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初日終了、ほんとに足りなかった。

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長野市のチャンネルブックスでカフェをしているあいちゃんが、出張カフェをしてくれました。
冷たい秋風に、ホットな飲み物が嬉しかったです。

なんだかこう書いていると、福助祭りが終了してしまったようですが、
祭りはまだまだ一週間続きます。
みなさまのお祭りへのご参加をお待ちしております!

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福助祭り、明後日です!

福助祭り、明後日です!

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だれやねーんて、ワシやねーん!だれやねーんて、ワシやねーん!
あ、知ってます?長野県中野市でめちゃ福々しいイベントがあるんやけど、知ってます?
え、知っとるん?じゃ誰が主役か知っとる?・・・?
て、だれやねーんて、ワシやねーん、ワシやねーんてか、福助や、この福助が主役なんやで! 
てへへ。
めっちゃ耳寄りやん。
ワシ始まって以来のヒノキ舞台や!ゆうてもわしはヒノキやなくてケヤキでできてんねんけどな。
磨きに磨いた最高のケヤキ舞台やで、この日のために毎日毎日、福を磨いてきたんや。
雨にも福し、風にも福し、雪にも夏の暑さにも福す、福々しいからだをもち、
福を欲し、必ず福って、いつも福々しく笑っている。
そんなわしやからこその、この舞台やないかい、涙でるわ。
「ちょっと、福助さぁ、悦に入ってるとこ悪いんだけど、福し?とか、必ず福って?て何?よ、
まぁいいけど、福助は福を磨いてる間に福助自体を磨きまくってたのは僕だからね」
わかっとるがな、アンタがめっちゃ福してた日々はわしがちゃんと見届けてるで、
てかちゃんと見張っといたで。
毎日3時に起きれるように目覚ましセッティングしてやったし、
カレンダーを月火水木金月月と書き換えてやたんもわしやし、
ワシのヒノキ舞台、もといケヤキ舞台のために、アンタを励まし続けたやないか!
てか、どうにか舞台が整いそうなんはわしの追い込みのおかげやぞ!
アンタがワシを初めて作ってから13年も経つんやで、
どんだけワシがこの日を待ち続けたか、シュワちゃん並みのアイルビーバックやぞ!
主役やぞ!てへへ。

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さてさて、福助がまだ騒いでいますが、どうにか個展の準備が整いそうなので、
今朝は久々にパソコンの前です。
福助の製作はあと2回目の塗装をして、顔と体の接続すれば完了、今日中に終わる予定です。

上の写真は昨年の11月ブログ「製材中に手をとめて。」から。
この記事の頃が福助のための材料を製材し始めた頃でした。
昨年9月に参加した「匠展」の前に図面は完成していて、展覧会終了から福助の木取り、
製材に取り掛かっているので、1年数か月ですね。
写真のケヤキに白いチョークで「特」と書いてあるのが、特大福助の頭の部分になりました。
上等なケヤキに負けないくらいの作品に仕上げられたんじゃないかと思うのでホッとしています。

写真の日付を見ると、だいたい材料が出揃ったのが1月なので、
寄せ木を始めるまでに4か月くらいかかっていますね。
完成時の色のバランスや木目の出方を想像しながら、
それでいてなるべく材料の無駄が出ないように考えていきます。

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この写真は福助のハカマの材料を切り分けているところです。
切った順番に並べられるように番号を振り、寄木の組み合わせを考えていきます。

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ハカマの寄木は時間との勝負 一気に張り合わせます。

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これは特大のハカマの材料、特大はハカマに一色多くラインが入るので、
一気には寄木できません。
大変手間でしたが、結果的には綺麗なハカマになりやった甲斐がありました。

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いい色合いです。
この辺で2月、寒い中の寄木はしっかり暖房をしなければなりません。

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これはどこのパーツでしょうか?

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これは福助さんの頭のパーツ、写真の日付は4月、
このペースでは出来上がらないかもと焦り始めた頃です。

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6月ごろ、着物の柄はキンタロアメ方式でできています。

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7月でこの状態、本格的にやばい・・・めっちゃ早起きするしかない・・・。

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8月、個展の日が迫ってきたので、
案内状用の写真のために全種全色を1体づつ製作に切り替えます。

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まげが浮いています。うまくいってよかった。

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元祖福助が一番上、大、特大、福助タワー。

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豆福もいます。

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全種全色揃いました。

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案内状は先行して作成していて、完成作品の写真があがってくるのを待っています。
新作完成の余韻に浸る間もなく、次の作業です。

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案内状の発送は妻と郵便局に任せて、
残りの日数で完成できる数をカレンダーとにらめっっこで決めます。
福助が「朝の仕事、1時間早めて3時起きや!ええな!、ギリギリまで数減らしたらあかんぞ」
というので頑張ります。
「3時のおやつが1日に二度もあるなんて、
めっちゃラッキーやないか、3時に起きて三文の得やな!」

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ちょんまげが意外と大変なのです。

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ステンレスのおもりが入っています。

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口をはめているところ。

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袖をつけます。

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足を取り付けます。
あとは磨きまくれば、オイル塗装です。

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1度目の塗装が終了、明後日にはみなさまにお会いできます。

「ええぞ、ええぞ!ワシできてるやん!めっちゃ福ってるやん!
ワシの晴れ舞台、ケヤキ舞台やな、みんな、めっちゃ見に来てや。
福よこいこい、福助祭り!めっちゃ福々しいで〜!」

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