2012年 一覧

My work lives in Canada.

時々、海外からも「作品が欲しい」とのメールをいただきます。
とても嬉しいことです。
でも作品をつくれる数に限界があるので、
国内・国外を問わず全ての方に「個展でのみ販売をしています」とお答えしています。
「おいおい長野まで行くのはちょっと」という国内の方もいるでしょうし、
まして「日本なんて、地球を半周なんですけどっ!」という遠い外国の方にしてみれば、
ほとんど買えないのと同じような答えですから、申し訳なく思っています。
考えてみれば、
クリックひとつで何だって、何処からだって、買えないものはないんじゃないかと思える、
インターネット + グローバル化 = えっ超便利じゃね!な現在において、
これはなかなかのサプライズです。
いくら何でも日本(長野)まで行くのは無理という方や、
個展の会期中に休みがないという方からのお問い合わせもいただきます。
せっかくお問い合わせを頂いているのだからと、
「特別に」をはじめてしまえば、
個展初日の朝から並んで下さる方に示しがつきません。
なかなか悩ましいです。
そこで考えに考えた結果、ご提案させてもらっているのが、
懐かしくも新しい、
友人+「たのむよ~お願いだよ~、ねっお願い!」= 「おつかい」です。
日本(長野)にいる友人知人におつかいを頼んで、代わりに個展に来て頂く、
僕の頭精一杯で考えついた、公正な方法です。
(公平さ重視で、もっとよい方法が思いついた方は教えて下さい)
高度情報化社会 + 広域高速物流システム = 地球は我が手の中に!
とでも思えてしまう時代にあって、頼れるのは友人の助け。
どんなに両手をいっぱいに広げても身長程度の長さですから、
友人とは手を繋いでおきたいものです。
「おつかい」。
誰もが膝を打つ、「その手があった」感、目から鱗ですね。
初めての「おつかい」覚えていますか?
ワクワクとドキドキではやる足どり、手にはギュッと500円玉。
頼られる誇らしさに、少しの不安。
頼れるようになった嬉しさと、少しの不安。
「ただいま!」と「お帰り!」に通い合うのは大きな安心と成長の喜び。
「おつかい」にはワンクリックでは買えない物語があります・・・。
何でしょう?
花冷えでしょうか、春だというのに少し寒いような気がします。
前置きが長くなりました。
昨日、カナダのテイクジーファンからメールを貰いました。
秋の個展で「おつかい」システムを活用して手にして頂いた作品が、
カナダで元気に暮らしている様子を知らせてくれたのです。
フィギュアなどのおもちゃのコレクターである彼は、
自身のブログ『crazy toyz life』で写真を沢山載せて僕の作品を紹介してくれています。
高度情報化社会の恩恵にあずかって、
日本からもカナダの暮らしを、クリックひとつでのぞいてみて下さい!

 

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毎日新聞。

毎日新聞3月19日号の地域面の「人ふでがき」という欄に掲載していただきました。

時間に余裕のある時期だったので、記者さんとゆっくりお話ができ楽しかったです。
新聞記者さんというと、何故か自分より年上の人が取材に来るだろうと想像してしまいます。
以前取材していただいた他紙の新聞記者さんが
自分より2歳くらい年下と聞いた時にも驚きがあったのですが、
今回は一世代、あわや平成生まれか!?という若さ。
いやこれ、単に若さに驚いてるんじゃないんです。
落ち着き払った受け答えや風ぼう、貫禄とは言い過ぎかもしれませんが、
一見すると想像通りの年上の記者さんがそこにいます。
まるで新聞記者という職業に必要とされ鍛え上げられる内面的な年齢と、
本人の実年齢とのギャップをうめるように、
容姿さえ変容させてしまうのかという、人間の可能性に対する驚きです。(大げさです)
長野に来て10年以上が過ぎ、それと同じだけの作家活動をしてきました。
「お前の言うことはいつも大げさ」と叱られることの多かった僕ですが、
「地方から文化発信を」との見出し「中げさ」ぐらいには聞こえますでしょうか。
まだまだか!
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「3・11 鎮魂」

3月11日に福島県会津若松市にあるギャラリー「スペース・アルテマイスター」に、
伊藤慶二「3.11 鎮魂」展 を見に行ってきました。
展覧会の初日である3月11日には、
会場にて、2時46分に黙祷をささげ、伊藤慶二さんのお話の会があり拝聴しました。

僕はスペース・アルテマイスターで2007年に「こてんこてん展」を開催したことがあります。
僕の作品を手にして下さっている方が、東京、長野についで福島県に多いのは、
このギャラリーのお陰です。
昨年中に皆さまにお送りしました個展案内状やクリスマスカードで、
「宛所に尋ねあたりません」と戻ってきたカードの中に福島県の住所が多くありました。
一人一人の方に何が起きたのか知る由もありませんが、
僕が出会った福島の人達の中でさえ変化を余儀なくされた方がいたのかと、
考え深くありました。
長野県北部に住む僕らは、
自分たちの震災としては3月12日の3時59分に起きた長野県北部地震を震災として実感しています。
11日から続く余震のなか、
真夜中に地鳴りで目が覚め強い揺れを感じ「きたか!」と恐怖したことを思い出します。
東北の太平洋岸における津波の被害に伴う悲しみや、
各地での地震の揺れや倒壊の恐怖は、
比べること無く当事者一人一人のものなのだと思います。
それでもこの震災のやるせなさ、悲しみ、怒りを引き受け続けているのは、
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