2008年 一覧

本間友幸 陶展

今週はいろいろと用事をまとめて、東京に行っていました。
なかでも重要な任務が、本間友幸さんの個展の搬入の手伝いで、がんばってまいりました。

本間さんの作品は『薔薇貫入』という薔薇の花のように見える貫入(ヒビ)が特徴です。
上の写真でも分かるとは思いますが、実物はもっとキレイです。
本間さんは長野の陶芸家で、ぼくが中野市に越して来て少ししたくらいに知り合い、
グループ展を一緒に開いたり、作家活動の難しさや喜び話し合ったりと、
二十代から三十代へと年を重ねながら互いに成長してきた、アニキ的存在の作家です。
ぼくが松屋で個展をした時には、荷造りから手伝ってくれて大助かりでした。
その恩返しもあり、本間さんの初の「松屋銀座」での個展を盛り上げにと手伝って来ました。
よい結果になればと願います。
連休のお出かけに、お近くまでおこしの方はぜひのぞいて見てください。
薔薇貫入釉 本間友幸 陶展
「薔薇の記憶」
日時 2008年11月19日(水曜日)~25日(火曜日)
場所 銀座松屋7階アートスポット
時間 午前10時~午後8時まで

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こてんこ写真報告。

おくればせながら、ミタテでの『こてんこ てん展』の写真をアップします。
(そういえば案内状の写真もまだアップしていませんでした。)
ブログでぼくの作品を楽しんで下さっている方には、
個展をちょっと体験した感じになっていただければと思います。
では、どうぞ。











いかがでしたでしょうか?
写真が少ない?ホワイトバランスがめちゃくちゃ?
まぁ、ご愛きょうです。
やっぱり会場で見てもらうのが一番という結論じゃないかと思いますが、どうかな。
次回はぜひ!
とはいえ、次回はいつなのか?具体的にはまだ決まっていませんが、
どうやら若干早まりそうな予感です。
あんなことや、こんなプロジェクトが最終的な段階で折り合いがつかなくなったり、
頓挫したりで、作家1人で世間を渡っていくのはなかなか難しいものです。
普通なら落ち込むところなのかもしれませんが、
個展でいただいた元気玉のおかげで制作意欲に火がついていて、
作家として非常によい状態です。
かなりいいアイデアが溢れ出て来ていますので、
次の個展はかなりご期待くださいませ!

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大琳派展 ~継承と変奏~

先日、上野の東京国立博物館に「大琳派展 ~継承と変奏~」を見に行きました。

これだけ沢山の「琳派」の作品が集まる機会もそうないというので行きましたが、
あまりの作品の多さに満腹、満足なうえ、平日なのに大混雑で、
もう数年は「おかわりはいりません」と思ってしまいました。
とはいえ、海外のコレクションからも運ばれてきた名作、名品の数々は
「琳派」という数百年の時に耐えた普遍的な美を伝え、
いわゆる日本的というか、
J~とか、サムライジャパンや、クールジャパンなどなど、
日本に居ながらにしてアチラから見たような、
屈折した意識では表現することのできなくなってしまった
「日本の美」の存在を教えてくれているように思いました。
題名にあるように数百年という時の中で継承され、変わりながら、奏でられた、
琳派の美のダイナミズムや完成度の高さは、
移ろいやすい現代の美術や表現では、奏でることが難しいもののように思います。
まぁとにかく、酒井抱一の超絶的な色彩感覚、構図のバランス、
強く伸びやかな筆づかい、繊細な細部、どこを見てもめちゃすごいです。
一人で描いたのか、組織的に描いたのか、詳しくは知りませんが、
いくつもの天才的な才能を持ち合わせた、類まれな人だと思いました。
光悦、宗達、光琳、乾山、抱一、基一、と受け継ぎながらも、
それぞれが強い個性を持ちえたというのは、
今のような、短いスパンの中で人と違うこと奇抜であることを個性的とする、
独り歩きな「個性」のありようを、自分の仕事を含め考えさせられました。
混んでるのがいやじゃなければ、日本の美を感じに、
「大琳派展」に行ってみてもいいんじゃない?、おすすめです。

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