小林武ミニライブ

中野に帰ってまいりました。
すいた高速を帰ってくるのが好きで、いつもは夜中に帰ってくるのですが、
今日は小林武さんのライブに行きたくて早めに実家を出ました。
中野のひとつ手前の小布施で高速を下り会場のギャラリー蔵へ。
あっ、小林武とは言っても当然ですがあの小林武史ではありません。
長野市を中心に活動するミュージシャンであり、webデザイナーであり、
イラストレーターであり、「工芸と和み」のインタビュアーでもある多才な人です。

(開演前に少し練習、緊張感が伝わってきます。)
今日初めて彼の歌を聞いたのだけれど、小林武はやはりミュージシャンなのだと確信しました。
小林さんはギターと歌が大好きなのだろうと思いました。
好きでしょうがないことをいっぱい練習して、
好きだって気持ちで表現すると「伝わる」のだと思うのです。
あの会場にいた人達には、小林さんの思いが伝わったに違いないと思います。
ぼくは彼の歌には悲しみが滲んでいるように思いました。
それは弱者に対する「おもい」であり、弱い自分に対する「おもい」なのかもしれません。
弱い者へ同じ目の高さから、優しい声で話しかける様に歌う姿が印象的でした。
音楽ソフトがいつでも手軽にダウンロードできるようになり、
確実に無価値化していっているのを感じます。
単なるデータになっていく音楽にほんとに大丈夫?って思ってしまって、
感覚がどうしても追いつきません。
無価値化というのは表現が適切じゃないかもしれませんが、
遅かれ早かれ無料化には近くなると思います。
でもそうなると逆に好転することもあるかもしれません。
音楽が巨大資本のパッケージから自由になって、
好み(消費)はもっと多様化し、ライブを聞きに行くという
音楽本来の、あたり前のかたちに戻っていくんじゃないかと思います。
その時はキャッチーでなくとも、ヒットチャートとは無縁でも、
その場にいる人達に伝えることができて、
「よい音楽」をつくることが出来るかという
ミュージシャンの本質的な力だけが問われるようになるんじゃないでしょうか。
儲からないけれど、ミュージシャンにとっては
とても幸せな状況が訪れるんじゃないだろうかと
帰りの車の中で思ってみました。
工芸作家としての願望かもしれないけれど。

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コメント(2)

  1. ありがとうございます。
    中川さんの文章を読んでいて、自分でも「ああ、僕はミュージシャンだったんだ」と自覚しました。
    そうやって自分を確認しながら前に進んでいくんだな、と思いました。
    とても勇気づけられました。
    音楽以外の仕事も、ミュージシャンだという自覚を通して、一歩前に進めたような気がします。

    小林武 (2006.11.28 11:55
  2. >小林武さん
    いえいえ、こちらこそ「よい音楽」を聴かせてくれてありがとうございました。
    ぼくら工芸作家などは、よい仕事をしている人でもなかなか日の目をみなかったり、
    売れているといったって音楽の世界と比べたら微々たるものです。
    でもこれがリアルじゃないでしょうか。
    誰もが知っている作品、音楽なんてほんとうに奇跡的だし
    そう見えるものの多くは「つくられた」ものですし、
    われわれ聴き手も音楽を聴くというよりはパッケージを消費しているにす
    ぎないのではないかと思うのです。
    消費のありかたを変えられる、そう信じていっしょにふんばって行きましょう。

    中川岳二 (2006.11.28 23:14

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